
テレワークの普及により、働く場所を自由に選べるようになった昨今。オフィスを離れ、海や山、温泉地などで仕事と休暇を両立するスタイルが、多くの人に支持されています。本記事では、ワーケーションが注目される理由や、タイプ別のおすすめスポット、快適に過ごすためのポイントを詳しく紹介します。自然・文化・交流を楽しみながら働く場所を選ぶ自由を手に入れたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
ワーケーションとは?
ワーケーションとは、仕事(ワーク)と休暇(バケーション)を組み合わせた言葉です。
テレワークを活用し、旅行先やリゾート地など普段とは違う場所で働きながら、その土地での滞在や余暇を楽しむスタイルを指します。仕事と休暇を両立させることで、心身をリフレッシュしつつ地域の歴史や文化に触れ、人々との交流も深められるのが魅力です。
ワーケーションが注目される理由
働き方の自由度が高まる中で、私たちが求める「理想の働く環境」も大きく変わりつつあります。これまでのように決まったオフィスで働くのではなく、自分のリズムに合わせて場所を選び、心地良い環境で仕事をするという価値観が広がってきました。その中で注目を集めているのが、仕事と休暇を組み合わせた新しい働き方「ワーケーション」です。ワーケーションが多くの人に支持される3つの理由を見ていきましょう。
テレワークの普及で働く場所が多様化しているから
近年、テレワークやリモートワークの浸透により、オフィスに通うのではなく、自宅やカフェ、地方のコワーキングスペースといった働く場所が多様化しています。
都市の喧騒を離れ、静寂に包まれた自然に囲まれた空間でパソコンを開くと、思考が整理され、仕事が効率的に進められるという声も聞こえてきます。
働く場所を自由に選べるようになった今、ワーケーションは「場所に縛られない働き方」を象徴するスタイルとして、多くの人々に受け入れられているのです。
自然が集中力や創造力を高めてくれるから
森林や海、山などの自然は人をリラックスさせ、集中力を高める効果があるといわれています。木々の香りや波の音、鳥の声など、自然の音や匂いが穏やかなリズムを生み出し、張り詰めた思考をほぐしてくれるのです。
特に、都会でデスクワーク中心の生活を送っている人ほど、自然の中で過ごす時間は大きなリフレッシュ効果をもたらしてくれるかもしれません。
視界が広がる環境に身を置くことで、新しいアイデアが生まれやすくなったり、問題の解決策がふと浮かんだりすることもあるでしょう。自然の力を取り入れながら働くことは、単なる気分転換ではなく、自分の可能性を引き出し、想像力を養う環境を作り上げるために役立ちます。
非日常の空間でストレスが軽減するから
自然に囲まれた環境では、日常とは異なる時間の流れを感じられます。朝の光や風の音、夕暮れの静寂など、都市では見過ごしがちな時の流れを感じ、心を落ち着かせることができます。
海辺の風景を見ながら資料を整理したり、森の小道を散歩したりしていくうちに自然と癒されて、ストレスの軽減につながります。
また、日常を離れて過ごすことで、自分の働き方や人生を見つめ直すきっかけにもなるでしょう。
ワーケーションの魅力は、場所を変えて仕事をするというだけでなく、「心の状態を整える働き方」を実現できます。
【タイプ別】おすすめワーケーションスポット
自然の近くで働くと、心の余白が広がり、仕事への向き合い方も変わります。目的や過ごし方に合わせて選べるワーケーションスポットを、タイプ別に紹介します。
【自然・環境】×ワーケーション
森の静けさ、湖のきらめき、海風の香り。
自然に包まれた環境には、心を癒し、集中力を高める力があります。
リフレッシュと集中を両立できる「自然と環境」をテーマにしたワーケーションスポットを紹介します。
森林や湖畔など、自然に囲まれてリフレッシュできるスポット
奈良県下北山村
村面積の約90%を森林が占める奈良県・下北山村。深い森の中で森林散歩でリフレッシュ。
昼は落ち着いたワークスペースで集中、夕方は渓流沿いを散策して一日を締めくくり、日常を離れた静けさの中で、心身ともにリセットできる環境です。
長野県茅野市蓼科湖畔
標高1,250mの高原に広がる湖畔の村では、湖を望むテラスやWi-Fi完備の作業スペースが整っています。
朝は湖面を眺めながら過ごし、昼は森の中で集中して作業、夜は焚き火でリラックス。
自然を感じながら快適に仕事ができる環境です。
海辺で風を感じながら働ける開放的なスポット
千葉県南房総市
千葉県の南房総の海沿いの地域は、海を眺めながら仕事ができる開放的な環境が整っています。
朝は海を眺めながらコーヒーでリフレッシュ、昼は屋外やテラスの作業スペースで集中、夕方は砂浜を散歩して過ごす。
潮風や水平線を感じながら仕事と休暇を両立できる環境です。
北海道神恵内村
北海道の積丹半島神恵内村の海沿いの地域では、Wi-Fi完備のコワーキングスペースもあり、集中して作業を進めることができます。
周辺では漁船クルージングや鮭フレークづくりなどの体験も楽しめ、仕事と休暇を両立しながら、地域の魅力にも触れられるプランが用意されています。
静けさと緑に包まれて集中できるスポット
長野県富士見町
長野県・富士見町の八ヶ岳麓に広がる地域は、森に囲まれた落ち着いた環境で、自然を感じながら集中できるスペースが魅力です。
森の中にあるコワーキングスペースでは、パソコンを持ち込んで仕事に取り組んだり、広いテーブルで勉強や打ち合わせをしたりすることも可能。
宿泊棟やキャンプサイトも併設されており、滞在しながら自然に触れつつ、理想的な働き方ができるでしょう。
鳥取県智頭町
鳥取県・智頭町は、町域の約93%が森林に覆われる緑豊かな環境です。周囲を木々に囲まれた落ち着いたワークスペースもあり、集中して作業ができます。
江戸時代から続く歴史的建造物や古民家カフェが点在しており、仕事の合間に文化や自然を楽しめるのも魅力。
森林浴や森林セラピーを取り入れながら、心身ともにリフレッシュできる環境です。
自然を楽しみながら過ごしたい方は、こちらの記事でワーケーションのポイントをチェックしてみましょう。
【体験・アクティビティ】×ワーケーション
地域ならではの文化や自然を感じる旅先は、普段のオフィスでは味わえない新鮮な刺激をもたらすでしょう。体を動かしたり五感で楽しんだりできる「体験・アクティビティ」をテーマにしたワーケーションスポットを紹介します。
アウトドアやアクティビティが充実したスポット
北海道ニセコ町
北海道のニセコ町は、冬のスキーやスノーボードだけでなく、夏にはラフティングやサイクリング、トレッキングなどアウトドア体験が楽しめる地域です。
地域内の施設ではWi-Fi完備のワークスペースが整い、仕事とアクティビティを組み合わせた滞在ができます。
体を動かすことを楽しみながら、理想のワークライフバランスが実現できるスポットです。
長崎県五島市
美しい海と穏やかな島時間が魅力の離島「長崎県五島市」。
年間平均気温17℃と過ごしやすい気候の中で、シュノーケリングや釣り、SUP、サイクリングなど、海と山を活かしたアウトドア体験を楽しめます。
島内にはWi-Fi完備の宿泊施設やコワーキングスペースも整っており、ゲストハウス、民宿、民泊、一棟貸しなど多様な宿泊施設の中から自分に合った滞在先を選択できます。
温泉・スパなど癒し要素のあるスポット
群馬県草津町(草津温泉)
群馬県・草津町にある草津温泉は、豊富な湯量と歴史を誇る名湯地。
コワーキングスペースを活用しながら、「湯畑」周辺の風情ある温泉街を散策したり、露天風呂で身体をほぐしたりすることで、仕事と余暇の時間を自然に切り替えられます。
滞在中は、ゆったりと温泉に浸かることで心身を整えつつ、クリエイティブな発想を呼び込むことも可能です。
山形県小国町
山形県・小国町にある肘折温泉は、深い山あいにひっそりと湧く湯治場の風情が残る温泉地です。歴史ある湯に浸かれば、日々の緊張が自然とほどけていくように感じられます。
滞在中は、静かな宿泊施設や館内の共有スペースを仕事の拠点にしつつ、夕方には地元の味を楽しめる料理を堪能。
温泉と自然の中で心身を癒しながら、仕事ができる環境です。
高知県馬路村
高知県馬路村にある馬路温泉は、四国山地の豊かな森に囲まれた小さな温泉地です。源泉かけ流しの湯は肌触りが柔らかく、山の香りと共に心身を癒してくれます。
朝は自然の音を感じながらパソコン作業、昼は村内散策や森林浴で頭をリフレッシュ。
都会の喧騒から離れ、自然のリズムに身をゆだね、非日常を味わえます。
地元の食を楽しめるグルメスポット
愛媛県松山市「鯛めし」
愛媛県松山市には、仕事の合間に立ち寄れるカフェや食事処が豊富にあります。
特に瀬戸内海の新鮮な魚介や郷土料理「鯛めし」「鯛そうめん」のお店は、地元の味を楽しみながら、リフレッシュできるスポットとして人気です。
リモートワーク対応のカフェやコワーキングスペースも多く、午前中に集中して作業し、昼食で地元グルメを味わい、午後の作業に向けて気分を切り替えることができるでしょう。
地元ならではの食を堪能すると、仕事も捗りそうです。
秋田県秋田市「きりたんぽ」
秋田県秋田市では、伝統的な郷土料理「きりたんぽ」を楽しめるお店が多数あります。仕事の合間に立ち寄れる食事処やカフェもあり、温かい鍋や地元の味覚を味わいながらリフレッシュが可能です。
市内にはリモートワーク対応の施設があり、秋田駅直結のオシャレなコワーキングスペースもあるため、移動の負担が少なく、スムーズに仕事に取り組めます。地元の食文化に触れつつ、効率良く働ける環境が整っているのが魅力です。
四季の風景を楽しみながら、ワーケーションを快適に過ごしたい方はこちらの記事をご覧ください。
【文化・交流】×ワーケーション
地域の文化や歴史、住民との交流ができるのもワーケーションの魅力。滞在先で、街並み散策や地元の人との交流を通じて、仕事と文化体験を両立できるスポットを紹介します。
歴史と文化を感じる街並みに滞在できるスポット
京都府京都市
古都京都では、伝統的な町屋や寺社仏閣が点在し、散策しながら日本の歴史を体感できます。
古都らしい町並みや四季折々の自然が豊富で宿泊施設やゲストハウスも多く、仕事の合間に街歩きや文化体験を楽しめる環境が整っています。
地元の工芸品や和菓子作り体験などもあり、リフレッシュしながら仕事も楽しめるでしょう。
宮崎県日南市
宮崎県日南市は、江戸時代の城下町の面影を色濃く残す歴史的エリア「飫肥(おび)」があります。
武家屋敷や石垣、白壁の町並みが続き、ゆったり散策するだけで、当時の文化や風情に触れることができます。
町内には古民家を活用した宿泊施設や雰囲気の良いカフェも点在しており、午前中に落ち着いた環境で作業し、午後は歴史のある町並みを歩いて気分転換するなど、ゆるやかなワーケーションスタイルにぴったりです。
地域住民との交流が生まれるローカルスポット
岡山県玉野市
岡山県玉野市は瀬戸内海に面し、自然と歴史・文化に囲まれた環境でワーケーションを体験できる地域です。
地元の歴史ある町並みや文化施設があり、アートイベントに参加したり、海辺のカフェで地域の方と交流しながら働ける場が整っています。
魚市場の朝市では、宇野港周辺や直島沖で獲れた新鮮な魚介やお刺身を楽しめるので、地元の人々との会話を通して、地域の暮らしや文化に触れられるでしょう。
兵庫県丹波市
兵庫県丹波市では、山あいの自然に囲まれた環境を活かし、ワーケーションプログラムが実施されています。
午前中は静かな森の中で作業に集中し、午後には地元の方々が主催する食や伝統体験の場で暮らしを感じる時間を過ごせます。
こうした暮らしの中に入り込むような体験によって、仕事の合間に地域の風景や交流を楽しめるので、充実したワーケーションが実現できるでしょう。
コワーキングスペースなど交流しながら働けるスポット
岩手県九戸郡野田村
岩手県北東部に位置する野田村は、山と海の自然に囲まれたコンパクトな村。
築160年以上の伝統的な南部曲り家「庵日形井(いおりひかたい)」をワークスペースとして改修し、囲炉裏のある古民家でオンライン会議や集中作業ができる環境を整えています。
村の中心部にはコミュニティルームがあり、村民との交流を楽しめるため、新しい出会いや地域文化と触れ合いながら、仕事と休暇を同時に満喫できます。
沖縄県恩納村
沖縄県・恩納村には、海辺の自然豊かなロケーションを楽しめるコワーキングスペースがあります。
地域住民や観光客が利用する場でもあり、地元イベントやワークショップを通じて交流が自然に生まれる環境です。
仕事の合間に施設外へ足を伸ばせば、漁港や集落のカフェで村の方と会話できる機会もあります。オン・オフを切り替えながら地域とつながる滞在が可能です。
また、体験型のワーケーションを楽しむ方法は、こちらの記事をチェックしてみましょう。
ワーケーションスポット選びのポイント
ワーケーションを快適に過ごすには、滞在先の選び方が重要です。ここからは、スポット選びのコツを紹介します。
通信環境とアクセスは良いか
テレワークやリモート会議を行うには、安定した通信環境が必須です。
宿泊施設やカフェ、コワーキングスペースでWi-Fiや電源の整備が十分か、移動時間が長くならないかも確認しておくと安心です。
また、都市部からのアクセスが良い場所であれば、短期の滞在でもストレスなく仕事に取り組めます。
宿泊・ワークスペースなどの設備は十分か
滞在中に快適に作業できるかどうかは、設備次第です。
個室や集中できるワークスペースの有無、電源やデスク、椅子の快適さをチェックしておくことが重要です。
施設によっては、会議室やミーティング用のスペースも備えており、チームでの作業にも対応できます。
仕事と余暇のバランスが取れる環境か
ワーケーションの醍醐味は、仕事だけでなく余暇も楽しめることです。滞在先の周辺に自然や観光スポット、飲食店や体験型アクティビティがあるかを確認しましょう。
仕事の合間に散策や体験を取り入れることで、リフレッシュしながら効率的に働けます。
ワーケーションスポットで快適に過ごすためのコツ
ワーケーションに向けて、快適に仕事を進めるにはどのような工夫が必要なのでしょうか。ここでは、ワーケーションをより快適に過ごすためのポイントを紹介します。
ワーク環境を整える
まずは、旅先だからこそ「景色の良い場所を作業場所にする」意識を持ちましょう。
窓からの景色が眺められるデスクを使用したり、午前中は四季の移ろいを感じられるテラスで作業をしたりと、心地良い場所で仕事をすることがポイントです。
また、好きな飲み物やお気に入りのマグカップなど、「いつもの癒しアイテム」を持参するのもおすすめです。
慣れ親しんだ小物があるだけで、リラックスして仕事に集中でき、見知らぬ場所での作業もスムーズに進められるでしょう。
集中と休息のリズムをつくる
非日常の環境に身を置くからこそ、意識的に時間に区切りをつけながら休息を取り、自分のペースで仕事を進めると、効率的に業務が進みます。
仕事の開始時と終了時に、必ずルーティンを設けることを意識してみましょう。
たとえば、「開始前にコーヒーを淹れる」「終了後にストレッチを行う」など、脳をオン・オフに切り替えるためのルールを決めると、仕事への集中力も高まりそうです。
自分に合ったプランを選ぶ
ワーケーションを快適に過ごすためには、まず「自分が何をしたいか」を明確にすることが大切です。
一人で集中したいならソロ向け、家族との時間も大切にしたいならペア・家族向けなど、目的からプランを選びましょう。
滞在期間や予算、自分に合ったワークライフバランスを実現できるように、プランを選択することもポイントです。
宿泊施設やコワーキングスペースでは多様なプランが用意されているので、体験者のインタビューなども参考にしながら、希望条件に合う最適なワーケーション先を見つけましょう。
理想のワーケーションスポットで、働き方をもっと自由に
理想のワーケーションスポットは、緑や森林に囲まれた静かな環境や、波の音が心地よい海辺など、自然の中でリフレッシュできる場所です。四季折々の風景を楽しみながら非日常の時間を過ごすことで、心と体を癒し、仕事にも新しい発想や集中力が生まれます。
滞在中はアウトドア体験や散策など、自由な余暇の時間を楽しむことも可能です。短期のリフレッシュ型から、長期滞在・移住体験型などさまざまなプランがあるため、仕事と休暇のバランスも取りやすいように、自分に合うワーケーションスポットを探してみてくださいね。
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